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2018年7月

2018年7月 5日 (木)

簡易課税制度と調整固定資産

消費税法では、平成22年度の税制改正において「課税事業者を選択した事業者、又は資本金1,000万円以上の新設法人が一定の期間内に調整固定資産の仕入れを行った場合に、仕入を行った期から3年間免税事業者及び簡易課税事業者になることはできません」といった規定が設けられました。

 

仮に資本金1,000万円の新設法人が、1期目に調整固定資産を購入し消費税の還付を受けた場合には、3年間原則課税で申告しましょうといったものです。その為、仮に調整固定資産を購入したとしても、翌期、または翌々期のことまで考えて1年目に原則課税で還付を受けるか、簡易課税を選択し還付を受けず来期も簡易課税を選択するかを試算することが節税につながります。

 

簡易課税が有利だった場合には、消費税簡易課税制度選択届出書を提出します。届出の提出要件の確認のところに「基準期間がない事業年度に含まれる各課税期間中に調整対象固定資産の課税仕入れ等を行っていないか」といった欄がありますが、消費税法第12条の2に(第37条第1項の規定の適用を受ける課税期間を除く=簡易課税制度を選択した課税期間を除く)とありますので、ここは「はい」とせず簡易課税制度を選択できると考えられます。届出の期限を確認して忘れずに提出しましょう。

C.C

日本サッカーワールドカップ大健闘-西野監督のマネジメント力ー

日本のワールドカップはベスト16で終了しましたね。

今回の日本は何かと話題を呼ぶ試合を繰り広げました。

何れにしても結果は当初の予想を裏切る大健闘で、国際的にも日本の評価はうなぎのぼりでした。

チームワークはもちろんのこと、個で崩すのではなく選手同士の連携で相手を切り崩していく戦法は目を見張るものがありました。

俯瞰してみると、西野監督のマネジメント能力には経営にも役立つエッセンスがたくさんあるのではないかと思います。

全ての選手が、それぞれのチームやリーグにおいては中心選手であったり、その高い能力で評価を受けている、いわば日本ではスター軍団なわけです。

選手それぞれはサッカーに対する哲学や戦術を兼ね備えており、国際舞台でしのぎを削ってきた実績もあるわけです。

想像するに、選手はみな「我が強い」と思うのです。

自身がワールドカップに出たこともない現サッカー協会としては、国際的に実績のある過去のスター選手や監督を海外から招へいするのが、チームをまとめるには手っ取り早いと思うものです。

それ故、西野監督にとって、就任して2か月程度でチームまとめ上げるのは至難の業で、いつチーム崩壊してもおかしくなかったわけです。

色々な記事を目にすると西野監督は選手同士の話し合いを重要視し、最後にその中から自身が戦略や戦術を決めたそうです。

選手に対しても、えこひいきや過去の実績だけで見るのでなく、選手の状態を見てスターティングメンバーを決めました。

選手は、自分たちで決めた戦略や戦術により試合を組み立てる当事者意識が持て、また、自分自身も頑張ればスターティングメンバーになれるモチベーションを持てたのではないでしょうか。

また、ベテラン選手には試合で活躍することだけを求めるのではなく、チームをまとめ上げるために、それぞれに役割も与えたと思われます。

伝説の経営者、GEのジャックウェルチも言っています。

「優秀な経営者とは、自身が優秀かではなく、優秀な人間を集める人間である」的なことを。

今回のワールドカップは、ただただ熱狂するだけでなく、そこへたどり着くまでの過程の中から色々なことを学ばせていただきました。

水品

宿泊税の導入が進む

 東京都では平成14年10月から、大阪府では平成29年1月1日から「宿泊税」が徴収されています。
 平成30年10月1日からは、新たに京都市が宿泊税を導入するそうです。
 都道府県、市町村などの自治体が独自に設ける税のことを「法定外税」といい、この法定外税には、徴収した税の使い道が限定されている「法定外目的税」と使い道が限定されない「法定外普通税」があります。
 
 宿泊税は、法定外目的税として、ホテルや旅館に宿泊した人に対して、宿泊料金と宿泊数に応じて課税するものです。
   
 各自治体における宿泊税の目的は、各HPでは次のように記載されており、観光の振興施策に充当される目的となっています。
・東京都:国際都市東京の魅力を高めるとともに、観光の振興を図る施策に要する費用に充てられる
・大阪府:大阪が世界有数の国際都市として発展していくことを目指し、都市の魅力を高めるとともに、観光の振興を図る施策に充当
・京都市:国際文化観光都市としての魅力を高め,及び観光の振興を図る施策に要する費用に充てること
    
 東京都、大阪府、京都市の宿泊者1人1泊料金区分における税額は次のとおりです。
   
 (東京都)
   10,000円以上15,000円未満 100円
   15,000円以上             200円
 
 (大阪府)
   10,000円以上15,000円未満 100円
   15,000円以上20,000円未満 200円
   20,000円以上             300円 
    
 (京都市)
   20,000円未満             200円
   20,000円以上50,000円未満 500円
   50,000円以上            1,000円
 
 京都市では、20,000円未満でも200円が課税されるところが東京都や大阪府と大きく異なります。
  なお、東京都の場合、オリンピック・パラリンピックの開催に伴い、平成32年7月1日~9月30日までの3か月間は宿泊税を停止する予定のようです。
     
 この宿泊税は、沖縄県や北海道、福岡県、金沢市も導入を検討しており、
 今後も観光都市では宿泊税の導入が進みそうです。
    
 宿泊税は消費税が課税されないため、経理処理を行う際には留意する必要があります。
 東京都や大阪府、京都市でのホテルの領収書があるときは、宿泊税の有無をチェックするようにしましょう。

    
( T. I. )

2018年7月 4日 (水)

社員旅行の取り扱いについて

社員旅行による福利厚生に関する節税は、お金は出ていきますが従業員のモチベーションを上げる効果が期待できるのでおすすめです。

そこで、会社が社員旅行の費用を負担した場合の取り扱いを説明します。

会社が社員旅行の費用を負担した場合、一定の要件を満たせば福利厚生費として経費計上が認められます。
要件に該当しない場合は、残念ながら給与として課税対象とされてしまいます。

福利厚生費として経費にするためには、次の3つの条件を満たす必要があります。

 旅行の内容が社会通念上一般的なものであること。

会社の費用負担が高額な豪華旅行については給与となります。

概ね一人あたり10万円までとされています。

 45日以内の旅行であること

海外旅行の場合、目的地での滞在日数のみで判断します。)

 参加する従業員の数が全従業員数の50%以上であること

参加しない従業員に金銭にて旅費を支給すると給与となり、課税対象とされてしまいます。
その場合、不参加だった従業員だけが給与の課税対象になるのではなく、社員旅行の参加者全員が給与の課税対象とされてしまいます。

なお、家族同伴の社員旅行の場合の費用負担についてはどうでしょうか。

社員旅行に家族を同伴させた場合、会社は同伴家族の費用を経費として計上できません。

したがって、家族の旅費は参加者の負担となります。
家族同伴で行く場合には、予め家族負担分を徴収しておくことが必要ですし、旅行代理店を利用する場合には、社員の家族同伴の有無を伝え、分けて請求するように対応してもらう方がいいと思います。

 

社員旅行の目的と経費に対する知識をしっかりつけて、
親睦を深められる楽しい社員旅行を計画してみてはいかがでしょうか!

 

ビッキー

民泊の取り扱い

私の住んでいるアパートで『民泊禁止です』という張り紙が出ていました。平成30615日から民泊新法(住宅宿泊事業法)が施行になった影響かと思います。民泊とは、一般の民家や空き家・空室などを宿泊施設として利用することを言います。(条件として人を宿泊させる日数が1年間で180日を超えないものを満たす営業形態となっています。)

個人の人が民泊を始めるために住宅宿泊事業の届出を提出して住宅宿泊事業者になった場合、税金面でどのような申告をしなければならないのか調べてみました。

 

〇民泊は何所得に該当するのか

民泊は原則として確定申告が必要となります。得た所得が所得税の課税対象になります。

 

国税庁HP

 

 http://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1906.htm

 

『給与所得者がネットオークションに等により副収入を得た場合』

 

によると、雑所得に該当するとなっています。

 

(一部抜粋)民泊は一般的に、利用者の安全管理や衛生管理、また、一定程度の観光サービスの提供等を伴うものですので、単なる不動産賃貸とは異なり、その所得は、不動産所得ではなく、雑所得に該当します。

 

これは、副収入を得た場合ですので、本業として行っていれば、事業所得に該当します。

 

また、アパートやマンションを借りて、民泊を行うと不動産の転貸になるので、不動産所得に該当します。

 

 

〇雑所得に該当した場合

民泊をして雑所得に該当したとしても、所得金額が1年間で20万円を超えなければ確定申告する必要はありません。ここでいう所得とは、収入-経費をいいます。

 

また、損失が生じても他の所得と損益通算は不可能になります。

 

 

 

解釈が違うと所得としての申告が違ってきますので、どれに該当するかご相談ください。

 

オリオンNS

 

入社してすぐに辞めた時の社会保険料 (同月得喪)

ここ数年企業では深刻な人手不足となり、
求職者にとっては超売り手市場が続いていると聞きます。
その影響もあるのでしょうか、
就職してもすぐに辞めてしまうというケースをちらほら耳にしています。
さて、1日、2日で辞めた場合でも社会保険は徴収されるのでしょうか。

入社して社会保険に加入し、
同月内に退職して喪失することを「同月得喪」と言います。
同月得喪の場合、健康保険・厚生年金で扱いが違っています。

●健康保険 
社会保険料には日割という概念が無く、月単位で発生する為、
同じ月に入社と退社をした場合、
月の途中で退社していても1カ月分の保険料がかかります。
1日しか出社していなくても1カ月分徴収されてしまうのです。
また、退職した同月にさらに他社へ再就職して社会保険に加入した場合、
健康保険の控除は前社でも後社でもされることとなります。
被保険者は2重で支払うこととなりますが、これには還付がありません。

●厚生年金 
厚生年金保険の資格を取得した月にその資格を喪失した場合も、
1カ月分の納付が必要になります。
被保険者負担分の厚生年金保険料は退職時に給与から控除され、
会社が会社負担分と被保険者負担分を翌月末までに納付することとなります。
ただし、厚生年金保険の資格を取得した月にその資格を喪失し、
さらにその月に厚生年金保険の資格又は国民年金の資格を取得した場合は、
先に喪失した厚生年金保険料の納付は不要となります。
この場合、
年金事務所から会社あてに厚生年金保険料の還付についてのお知らせが送付されます。
厚生年金保険料の還付後、
被保険者負担分は会社から被保険者であった方へ還付することになります。

せっかく就職した会社ですが、すぐに辞めてしまうと、
もらえるはずの給与より支払う社会保険料の方が多くなる恐れもあります。
半分は事業主負担ですので企業側の負担も大きいです。
改めて企業と求職者とのマッチングの大切さと難しさを感じたのでした。

日本年金機構
Q. 月の途中で入社したときや、退職したときは、厚生年金保険の保険料はどのようになりますか。
http://www.nenkin.go.jp/faq/kounen/kounenseido/hihokensha/20140902-01.html

sato

延滞税が免除される場合がある!?

決算のたびに、業績によっては毎年納税になる会社もあります。

中には資金繰りが厳しく、期限内に納税できない会社もあるかと思います。

期限内に納税できなかった場合、原則として法定納期限の翌日から納付する日までの日数に応じて、利息に相当する延滞税が自動的に課されます。

 

ただし、国税通則法第63条の規定により、免除されるケースがあります。

ここでは1項についての免除のケースを書きます。3項、5項と免除の要件が違ってきます。

国税通則法第63条第1項では国税徴収法第151条第1項の規定による換価の猶予をした場合について記載されています。

 

 

①免除の金額

換価を猶予した場合には、原則として、猶予した国税に係る延滞税のうち、その猶予期間に対応する部分の金額の2分の1に相当する金額を免除します。

 

 

②免除対象期間

免除の対象となる期間は、下記(1)及び(2)の期間とします。

(1)猶予をした期間。

(2)猶予を受けた納税者について、やむを得ない理由により収益の減少又は資金の支出もしくは納付資金調達の遅延等があったため、相当の努力を受けたにもかかわらず、猶予を

   受けた国税をその期限までに納付できなかった場合において、その猶予の期限後にその国税を納付することができると認められるに至った日までの期間。

 

③免除の時期

延滞税の免除は、免除されることとなる延滞税の計算の基礎となる国税の本税額が完納され、延滞税を徴収しようとするときにおいて行うものとします。

 

管轄の税務署より納税者に【延滞税免除通知書】が送られてきます。

ここには、免除に係る国税の年度、税目、納期限、金額及び免除期間等が記載されています。

 

  

 

延滞税が免除になるのは言葉だけでもよく見えますが、まずは資金を確保して、法定期限内に納付できるようにしたほうがいいと思います。

 

【国税通則法】

http://www.houko.com/00/01/S37/066.HTM#s6.1

算定基礎届等事務説明会に参加してきました!

みなさま、こんにちは
本日は雨でじとじとしている中
「算定基礎届等事務説明会」に参加してきました!
 
さっそく今日の説明会で聞いてきたホットなお話をしたいと思います。
 
まず、算定基礎届とは
『健康保険や厚生年金保険の被保険者が実際に受ける報酬と、すでに決められている標準報酬月額とが
大きくかけ離れないよう、毎年1回、事業所に使用される被保険者の報酬月額を届け出て
各被保険者の標準報酬月額を決定します。これを「定時決定」といい、その届出を「算定基礎届」といいます。』
(健保法第41条、厚年法第21条)
 
今年は【7月2日~7月10日】が算定基礎届の提出期間です。
そして、今回より算定基礎届と一緒に送られてきた附表は総括表と一体となったそうで
送られてきません。
 
改正点も簡単に以下にまとめました。
=========================================================================================
平成30年の改正点についてですが
やはり【個人番号の利用等】により日本年金機構の届出様式が変更になった旨のお話が
ありました。
以前、オリオンのブログで他の職員が記事にしております。
詳細はこちらでご確認ください。
 
その他の主な改正については以下になります。
・現物給与の価額の一部が改定
http://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo-kankei/hoshu/20150511.files/2018.pdf
 
・延滞金の割合が引下げ
https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/jigyonushi/sonota/20141219-02.html
=========================================================================================
 
日本年金機構が開催している説明会だったので
非常に資料がわかりやすく
これから開催される地域もあるそうなので
ご興味のある方は参加されてみるといいかもしれません。
 
長澤

猛暑です!!


みなさま、こんにちは
7月に突入致しまして、2018年も半分過ぎてしまいました。
あっという間に7月、夏です。

今回はお客様のところに訪問した際に
嬉しい事があったので、そのお話を少ししたいと思います。

6月の下旬から本日にかけて
タイトルの通り、梅雨はどこへ行ったんだ、すでに猛暑じゃないか!!
という状態ですよね。

駅から訪問する会社まで、ほんの数分歩いただけだったのですが
荷物もあるせいか、汗が流れ、着いた瞬間も、ドッと滝のように汗が流れておりました。

そんな中、いつも通り
お客様のところへ到着し、荷物を置いた瞬間
ついうっかり、しまっておくべき心の声が、ポロっと?漏れてしまいました。

「あ、あつい…!!!!!(息切れ気味)」

それを、たまたま聞いた
訪問先の従業員の方が、プッと吹き出し笑いをしながら
「外、本当に暑いですよね!」
と、冷房を調節して下さいました。

また、その方を見た他の従業員の方が
「扇風機も入れましょう!!」
と電源を入れて下さり

またまた、その光景を見た他の従業員の方が
「うちわもどうぞ!!」と貸して下さいました。

なんだか私の心の声が漏れてしまったばっかりに
申し訳ない気持ちもありましたが
それよりも、ついポロっと出たひと言だけで
その空気を察して動いて下さる
その会社の従業員の皆さんのお心遣いがとても嬉しかったし
素敵だな、と思いました。
そして、とてつもなく有難かったです!!

私もそんな風に、つい誰かから出たひと言だったり
その人の醸し出す空気だったりで、その人の気持ちを察する事ができる
そんな人間になりたい、そうありたいな、と思いました。

さて、今週はオリオン税理士法人の暑気払いがあります。
今年も暑さに負けず、少しでもクライアントの皆様のお役にたてるよう
元気に精一杯、仕事を頑張りたいと思います!!

長澤

一般社団法人等の相続税逃れの規制

(1) はじめに

一般社団法人や一般財団法人は株式会社等と異なり出資持ち分がないため、親が一般社団法人を設立し、自己の所有する財産を一般社団法人等に移転し、子をその一般社団等の理事(株式会社でいう役員)にすることでその財産から生じた含み益を非課税で親から子に移転させることが可能でした。

このような相続税対策を規制するため、同族関係者が理事の過半数を占める一般社団法人等(特定一般社団法人等)の理事が死亡した場合に、その特定一般社団法人等に対して相続税が課税される改正が行われました。

 

(2) 特定一般社団法人等の要件

相続税の課税対象となる特定一般社団法人等とは以下の何れかの要件を満たす法人です。

① 相続開始日直前における総理事数の内、同族理事数が1/2超であること

② 相続開始日前5年以内において、総理事数の内、同族理事数が1/2超である期間の合計が3年以上であること

 

(3) 課税される相続税額

特定一般社団法人等の理事が死亡した場合には、その特定一般社団法人等の理事死亡時の純資産額をその理事死亡時の同族理事(被相続人を含む)の数で除した金額をその特定一般社団法人等が遺贈により取得したものとみなして相続税が課されます。

なお、特定一般社団法人等は法定相続人ではないため、相続税の2割加算も適用されます。

 

(4) 終わりに

今回の税制改正では、平成3041日以降に新たに設立された一般社団法人等の理事が死亡した場合には課税の対象になります。

一方、平成30331日までに設立された一般社団法人等は平成3341日以降に発生した相続につき課税の対象となります。なお、平成30331日以前の期間は特定一般社団法人等に該当するかの判定に含めないため、平成3041日以後3年内に理事から外れれば(2)②の要件を満たしません。

また、平成3041日以後に設立された法人であっても、設立当初から親が理事にならなかったり、計画的に理事を承継したりすれば(2)②の要件から外れることができます。

非常に抜け道の多い規制であり、今後新たな対策が打たれる可能性は大いにありますが、一先ずは計画的に理事から外れることをご検討下さい。

 

Hipon

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