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2018年6月

2018年6月 7日 (木)

大法人の電子申告義務化と利便性向上施策

 平成30年度税制改正により、平成32年4月1日以後に開始する事業年度から、
 大法人(資本金の金額が1億円超)等が行う法人税等の申告は、電子申告が義務化されることとなりました(地方税についても同様)。
  
 電子申告の義務化の対象となる書類には、申告書だけではなく、法人税法等において申告書に添付すべきこととされている書類
(法人税における財務諸表、勘定科目内訳明細書又は租税特別措置の適用に必要な書類や消費税の申告書付表などのいわゆる「添付書類」)も含まれています。
    
 この電子申告の義務化に当たっては、法人税等に係る申告データを円滑に電子提出できるよう環境整備を進めることとされており、
利便性の向上に向けた施策を電子申告の義務化までの間に順次実施していくことになっています。
(なお、この利便性向上施策については、電子申告が義務化されない中小法人等にも適用されます。)
   
例えば、利便性向上施策のひとつである、勘定科目内訳明細書の記載内容の簡素化は次のようなものです(平成31年4月1日以後終了事業年度申告より)
   
 ●勘定科目内訳明細書の記載内容の簡素化
 ① 記載省略基準の柔軟化(件数基準の創設)
  (現行)期末現在残高50万円以上は全て記載
 →(見直し後)期末現在残高50万円以上 or 上位100件の記載
     
 ② 記載単位の柔軟化
     (現行)相手先単位での記載
 →(見直し後)相手先単位での記載 or 支店、事業所別の記載
 
そのほか、
 E-tax受付時間の拡大(月曜から金曜は24時間、土日の確定申告期は24時間、毎月の最終土日は(8時半~24時))や、
 E-taxソフトでの法人番号入力による法人名および本店所在地情報の明細書への自動反映、
 等々、電子申告の義務化までの間に複数の施策が順次実施されることになっています。
    
この電子申告義務化の対象となる資本金の金額が億円超であるかどうかについては、「事業年度開始の時」に判定することとされています。
なお、平成32年4月1日以後、義務化の対象となる法人は、適用開始事業年度等を記載した届出書を所轄税務署に提出する必要があります。
届出は原則として事業年度開始の日から1か月以内が提出期限となる点に留意が必要です。
(平成32年4月1日以後に増資により義務化対象法人となる場合は、資本金の額等が1億円超となった日から1か月以内、
新たに設立された法人で設立後の最初の事業年度から義務化対象法人となる場合には、設立から2か月以内)

   
 中小法人にとっては電子申告が義務化されるわけではなく、利便性向上施策は適用されるためメリットしかありませんが、
大法人は添付書類が膨大であり、適用初年度は対応に追われそうです。
  
  
( T. I. )

2018年6月 6日 (水)

失業保険をもらいながら扶養に入れるのか?

仕事を辞めて配偶者の扶養に入ろうとする際、
「雇用保険の手当を受給するのか?」が1つのポイントとなります。
失業保険は収入としてカウントされるため、
受給中は配偶扶養に入れないケースがあるからです。

協会けんぽの場合、被扶養者に該当する条件は、
被保険者により主として生計を維持されていること、
及び下記の収入要件があります。

●収入要件

年間収入130万円未満(60歳以上又は障害者の場合は、年間収入180万円未満)かつ

同居の場合 収入が扶養者(被保険者)の収入の半分未満
別居の場合 収入が扶養者(被保険者)からの仕送り額未満

収入には、雇用保険の失業等給付、公的年金、健康保険の傷病手当金や出産手当金も含まれます。

年間収入とは、過去における収入のことではなく、
被扶養者に該当する時点及び認定された日以降の年間の見込み収入額のことをいいます。
給与所得等の収入がある場合、月額108,333円以下。
雇用保険等の受給者の場合、日額3,611円以下であることが要件となります。

失業保険の受給手続きをすると、最初に待機期間があります。
この期間は失業手当が支給されない期間になるので、扶養に入ることは可能です。
日額3,612円以上の手当の支給が始まった場合、扶養から外れる手続きをします。
失業手当を受給している期間はご自身で国保+国民年金に加入します。
失業手当の受給終了後に再び扶養に入ります。
煩雑な手続きになりますが、扶養に入ったまま失業手当を受給しますと、
さかのぼって国保&国民年金保険料を納めることになります。
その期間に医療機関で受診した場合、
一旦費用の返還をしなければならない恐れもあります。
しっかりと配偶署の所属する会社と連携して手続き行っておく必要があります。

扶養の要件は健康保険組合によっても違いがあるので、
配偶者の加入している組合にご確認ください。

日本年金機構
従業員が家族を扶養にするときの手続き
http://www.nenkin.go.jp/service/kounen/jigyosho-hiho/hihokensha1/20141204-01.html

sato

2018年6月 5日 (火)

当初申告要件

 税務上の特例を適用しようとした時の要件で「・・した年分の確定申告書に、その特例を受けようとする旨の記載があり、かつ・・定める書類の添付がある場合に限り適用する。」といった文言をみたことがあるかと思います。この内容は当初申告要件の規定であり、「特例の適用の記載されない申告書を提出した後に適用を受けたいといって、修正申告や更正の請求をしても原則認められない」といったものとなります。H23年の税制改正において、所得税法、法人税法、相続税法の当初申告要件は廃止されましたが、租税特別措置法にはまだ当初申告要件が残っています。

この当初申告要件は、所得ごとの定めがなく、例えば譲渡所得で当初申告要件のある特例を使いたかったが譲渡所得の申告自体を失念していて、年金の所得等のみで申告をしたような場合にも、譲渡所得の修正申告では特例を認められないと考えられますので当初の申告はとても重要です。

また、当初申告要件と期限内申告要件は必ずしも一致しません。当初の申告であっても期限後申告もある(この場合は当初申告要件の特例は使えます)し、期限内の申告であっても当初申告でない場合もある(この場合には当初申告要件の特例は使えません)ので特例ごとに確認することが必要です。

なお、当初申告がない場合には、税務署長が「やむを得ない事情がある」と判断した場合にのみ、修正申告等での特例の適用も認められていますが、かなり限定されていると認識される方がよいでしょう。

(C.C)

2018年6月 4日 (月)

今年もカLがやって来る💦

6月に入り本日は気持ちの良い晴天ですが、天気予報ではどうやら今週から梅雨入り

のようです。

梅雨入りを知らせるためなのか、

もっと重大な何かを知らせるためなのか

私の家には毎年のようにカLがやって来るのです。

(昨年のブログはこちら http://m.mkmail.jp/l/i/nk/zokw4hcmtest )

今年は拳2つ分とさらに大きくなって、先週カLが戻ってきました。

私にとってカレは、この世で一番恐怖を感じ、目を背けたい、でも目を離すことがで

きない存在なのです。

目に焼き付いているその残像は、間違いなく昨年のカLなのです。

「今年もカLが来たか・・・。もう梅雨か・・・。」と、

すでに夏のように照り付ける日差しに目をやりながら、しみじみ思うのでした。

水品

 

住宅家賃(社宅)の計上と消費税の取扱い

 

事業者様の中には、役員や従業員への家賃補助として住宅手当を支給するのか、会社で社宅契約をし、一定の金額を役員や従業員から社宅使用料として受け取るのか迷うところだと思います。

家賃補助とする場合は、住宅手当として支給された金額が給与課税され所得税や住民税の課税対象となります。

会社で社宅契約をし、一定の金額を役員や従業員から社宅使用料として受け取る場合には、役員や従業員は、一般的に社宅家賃の10%~50%程度の個人負担をすれば給与課税されずに済み、かつ、会社が負担した社宅家賃も会社の経費にすることができます。

上記のように、会社で社宅契約をし、一定の金額を役員や従業員から社宅使用料として受け取るケースでは、会社側、従業員側の双方にとってメリットが得られるので、まだ、導入をしていない会社では、検討の余地はあるかと思います。

さて、上記の社宅家賃のうち個人負担分については、雑収入等の勘定科目で仕訳がされているケースが多いのではないかと思います。

しかし、銀行融資などを意識して決算書を作成する場合には、地代家賃の減少として仕訳を切るというのも一つの手だと思います。そうすることによって営業利益が増加することになります。雑収入等は利益を増加させますが、営業外収益項目であり、営業利益の増加に影響を生じさせません。社宅の個人負担分を地代家賃の減少とすると、販売管理費の経費が減少し、営業利益の増加に影響を生じさせることができるのです。

ここで注意が必要となってくるのが消費税の取り扱いです。

 

社宅家賃を地代家賃として計上し、社宅の個人負担分を地代家賃の減少として相殺している場合に、決算書においては、雑収入等に社宅使用料は計上されていません。一定の金額を役員や従業員から社宅使用料として受け取る家賃は非課税売上高に計上せずに課税売上割合を計算してもよいのかという問題です。


答えは、ノーです。

社宅使用料収入は、非課税売上高に計上しなくてはいけません。消費税計算は、会計処理の相違により課税区分が変わるものではありません。したがって、決算で相殺処理をしている場合であっても、社宅使用料収入は非課税売上高に計上する必要があります。

課税期間中の課税売上高が5億円を超える規模の事業者様及び社宅家賃の個人負担分が課税売上の5%超を占めそうな事業者様は、消費税の取扱いに注意をしましょう。


ビッキー

不動産の税金マメ知識を改訂しました!!

『不動産の税金マメ知識』を平成30年度版に改訂しました!!

不動産会社の方も、「常に手元に置いて確認している」とのご感想もいただきましたので、今年はもう少し、内容を充実させ

不動産に係る印紙税、登録免許税、不動産取得税、固定資産税についても記載しました。

平成30年度の税制改正は、自宅の買換え特例等の期限の延長や、小規模宅地等の特例の改正、特定一般社団法人等に係る改正り、それらに対応した内容になっています。

是非、希望する方はこのブログにコメントいただくか、インフォメールにてご連絡ください!!( info@orion-tax.jp )

水品

Fudosancoverre_2

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