2020年7月 9日 (木)

算定基礎 4月&5月の入社がある場合

7月に入り、今年も算定基礎届を提出する時期になりました。
算定基礎とは4~6月に支払った賃金から3か月の平均を出し、今年度の標準月額報酬を決定するものです
さて、4、5月の入社があった場合に、この計算はどうなるのでしょうか。

途中入社の場合、入社月は給与が日割りで計算され、1か月分支給されないことがあります。
4月、5月入社で、入社月の給与が1か月分支給されなかった場合は、
その月は算定対象月に入れず、翌月からが算定対象月になります。
この場合、途中入社とは、給与計算期間の途中から入社することをいいます。
例えば、4月の1日入社であっても、給与の締め日の関係で1ヶ月分の満額の賃金が支給されない場合は、
4月は算定付きから除きます。


ちなみに6月の入社の場合、算定基礎の対象となるのは5月31日までに資格取得した人になるため、
当該年度は対象となりません。
春の入社があった場合には、入社月に注意が必要です。

今年はコロナの影響もある中、算定基礎の提出日に変更は出ないようです。
7月1日から~10日までに提出が必要です。
年行われている集合形式での講習会の代わりに、
日本年金機構のHPに算定基礎届事務説明の動画が掲載されています。

https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo-kankei/hoshu/santeisetsumei.html

sato

納税地の異動があった場合の振替納税手続きの簡素化

令和2年度の税制改正により、引っ越しをした後の振替納税の手続きが簡素化されました。

振替納税とは、個人の確定申告の際にあらかじめ銀行口座を指定・登録しておくことで、
申告した税額がその後指定・登録した銀行口座から自動引き落としされる制度です。
引き落とされる日にちが、本来の所得税・消費税の納付期限よりも1ヶ月ほど後になるため、
納税資金の確保の時間を持つことができます。

そんな振替納税の制度ですが、納税者が引っ越しをして所轄の税務署が変更となったときには、
面倒なことに銀行の登録等を再度する必要がありました。
そのため、下記のような届け出をする必要がありました。
  納税地の異動届出書等 → “旧”所轄税務署
  振替納税に係る依頼書 → “新”所轄税務署

それが今回の改正により、納税地の異動届出書等に、異動後も既に登録している銀行口座で
引き続き振替納税を行う旨を記載したときには、再度振替納税の用紙を提出することは不要となりました。
そのため、下記のような届け出をすることになります。
  納税地の異動届出書等 → “旧”所轄税務署 のみ!
 ※振替納税の継続の旨を記載する

会計事務所としては、個人の確定申告のお客様とは、確定申告時期の2月1日から3月15日の間にしか連絡を取らないケースが多いと思われます。
そのため、上記期間内に引っ越しをされた等の情報を得て、新旧の所轄税務署へ届け出を提出するのは、時間が限られる中でかなりの負担でした。
このような事務負担を軽減するような改正は一見地味ですが、かなりありがたいですね。

なお、上記の改正は、令和3年1月1日以後に提出する納税地の異動届出書等について適用されます。

y.s

税務上の賃貸料相当額の計算における疑問点

 

(1) はじめに

役員に社宅を貸与する場合、役員から賃貸料相当額を徴収すれば給与課税の問題を回避することができます。

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2600.htm

概要は上記国税庁HPの通りですが、いざ計算しようとするといくつかの疑問が生じます。今回は私が賃貸料相当額を計算するに当たり生じた疑問について記します。

 

 

(2) 賃貸料相当額の計算に用いる課税標準とは

社宅の賃貸料相当額は、固定資産税の課税標準を基に計算することとされていますが、現在、住宅用地については、特例により課税標準に1/31/6を乗じた金額を課税標準として固定資産税を計算しています。

 

賃貸料相当額の計算に当たり、特例の適用前と適用後のいずれの金額を使うのかが問題となりますが、社宅に関する取扱通達では、特例適用後の金額を用いて計算して差し支えないこととされています。

これは固定資産税の特例が適用される宅地は、固定資産税が減額されて社宅コストが安くなることや福利厚生目的の社宅は固定資産価値に縛られる必要がないと考えるためです。

 

 

(3) 賃貸料相当額の見直しは必要か

固定資産税の課税標準である固定資産税評価額は3年に1度改訂が行われます。賃貸料相当額もこの改訂に併せて見直しが必要になるのでしょうか。

 

使用人に貸与する社宅は、改定後の課税標準が改定前の課税標準に比し20%以内の増減に収まる場合には見直しは不要です。一方、役員に貸与する社宅については、上記特例はございませんので、改定の都度見直しが必要となります。

 

土地の評価額は上昇する可能性がある一方で、建物の評価額は下がるケースが一般的ですので、見直しをし忘れても大幅に乖離する可能性は低いですが、定期的な見直しをお勧めいたします。

 

 

(4) 月の中途で貸与した場合

社宅を月の中途から役員や従業員の居住の用に供した場合、その居住の用に供した月の翌月分から貸与を開始したものとして賃貸料相当額を徴収することとされています。

つまり、一般的な不動産賃貸のような日割計算は不要です。

 

HIPON

 

~マイナンバーカードの今後~

 

定額給付金の申請でも話題となったマイナンバーカード

今後の活用はどのようになるのでしょうか。

現在、マイナンバーカードを使った政府のポイント還元策「マイナポイント事業」の申し込み受付が71日から始まっています。

2020年6月末に終了したキャッシュレス決済に伴うポイント還元に続く還元策の第2弾で事業開始は2020年の9月からになります。

2021年3月までの実施となり予約が4000万人に達した時点で締め切る方針です。

ちなみに71日時点では128万人が予約を行っています。

還元を受けるには以下の3点が必要となります。

  •  マイナンバーカードの発行
  •  マイナポイントの予約(マイキーIDの取得)
  •  申し込み(決済業者との紐づけ)

決済方法の変更はできませんので事前にどこにするか確認しておきましょう。

ポイントの付与基準が決済業者によって前払い(チャージ)にのみ対応や

後払い(購入に対する)にのみに対応しているものもあるのでこちらも注意が必要です。

決済事業者独自の還元を上乗せしているところもあるのでよく検討してみましょう。

 

なお登録の際のパソコンの利用環境も決まっており 

OS(MicrosoftWindows8.1,10)がインストールされていること

ブラウザ「InternetExplorer11」がインストールされていることが条件となります。

Google Chrome」や「Microsoft Edge」などでは、申込を行うことができません。

*別途マイナンバーカード対応のICカードリーダも必要。

スマートフォンもマイナポイントアプリ対応のものになります。

 

政府としても2022年中にはほとんどの住民がマイナンバーカードを保有することを想定とありますので

今後は確実にマイナンバーカードがないと手続きできないものが増えてきます。

この機会に切り替えてはみてはいかがでしょうか。

 

■今後の活用予定

2021年3月 健康保険証としての利用

2022年以降 ハローワークカードとしての利用

その他、大学等における職員証・学生証への活用、建設キャリアアップシステムとの連携

年末調整、確定申告手続きに必要ろなるデータの一括取得、各申告書への入力、添付の自動化

大規模イベントでのボランティアの管理等

 

t.w

不要不急の県外移動では無いのですが・・・・。

ここ数日は、コロナに輪をかけて熊本をはじめ甚大な洪水被害が各地で発生しております。

被害にあわれた方、関係者が被害にあわれた方には、心よりお見舞い申し上げます。

まだ、梅雨が終わっておりませんので、事前の緊急避難所の確認等、皆様くれぐれもご注意ください。

 

最近も、コロナの感染が高まっている関係上

東京都では不要不急の県外移動は避けるようにとの

知事の要請がございます。

とは言え、先日、避けられない仕事の関係で茨城まで行ってきました。

車で行ったのですが、予定より1時間早く着いたので

時間をつぶそうと

コンビニにより、店内のお客様を見ながら「茨城の方も、みんなマスク着用しているんだなぁ~」などと

感心していたところ、自分自身が車内にマスクを忘れてきたことに気づきました。

その瞬間から、僕の中で悪い妄想が始まってしまいました。

東京から来ている僕、

・マスクの着用をしていない

・東京から来て、コロナ菌を振りまいていると思われてしまう!!

・慌てて、車に戻るも

・東京ナンバーの車!!

・これまた、まずい!!

・白い目で見られてしまう💦

・私はもともと新潟の出です、東京者ではございませぬ。などと心でつぶやいたところで・・・

車中で時間をつぶそうにも、コンビニの駐車場に東京ナンバーは居心地が悪く。

そこで、2件ほどコンビニを漂流しつつ

最後は、ひっそりと土手に車を止めて、予定時間が来るのを待ちました。

 

これほど、県外に行くことでよそ者を意識したのは初めてでした。

もちろん、茨城の方はお会いした方皆様、東京=コロナ、という偏見もなく親切にしてくださいました。

 

水品

2020年7月 7日 (火)

令和2年分路線価の減額補正の検討

令和2年分の路線価が71日に公表されました。

 

全国平均は昨年分より価額が上昇しており、新型コロナウィルスの影響は反映されていません。

 

その為、国税庁は今後新型コロナウィルスの影響で地価が大幅に下落した場合に路線価を補正する措置を検討していることを明らかにしました。公表された路線価が時価を上回ることで、相続税や贈与税が実態より高く課税されることを避ける為と考えられます。

 

早ければ10月以降には措置の導入を検討しているようですが、仮に令和21月に相続が発生していた場合等、路線価減額補正率の発表を待てずに申告しなければならないケースがあります。その場合は相続税の更正の請求で支払った相続税が戻ってくることがあるようです。また、申告期限の延長も検討されているようなので、今後の動向に注視が必要と思われます。

(C.C)

 

 

令和元年度 査察の概要の公表

国税庁のHPに、「令和元年度 査察の概要」がアップされています。
https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2020/sasatsu/r01_sasatsu.pdf 

令和元年度の査察調査の概要がまとめられたものです。

重点事案への取組として次の4つを挙げ、それぞれ事例が掲載されているのは昨年と同様です。
(1)消費税受還付事案
(2)無申告ほ脱事案
(3)国際事案
(4)その他の社会的波及効果の高い事案


それぞれ事例が掲載されているのですが、
(2)無申告ほ脱事案では、次の告発事例を掲載しています。
 ・競艇で得た多額の払戻金の無申告ほ脱事案
 ・芸能スタイリスト会社の単純無申告ほ脱事案

(4)その他の社会的波及効果の高い事案では、次のような事例
 ・投資用不動産販売等の関連グループ5社を告発
 ・福島原発の除染にからむ建設会社会社員による所得税事案を告発
 ・インターネット広告会社を告発
 ・消費税還付コンサルにより多額の利益を得た税理士を告発


 脱税額の状況等の参考計表をみると、、
 令和元年度は、告発件数116件、告発分の脱税額は、9,276百万円(加算税含む)、1件あたり80百万円であることがわかります。

 告発の多かった業種ベスト4は、建設業、不動産業、人材派遣、下水道管調査、となっています。
 トップ3は過去3年変化がありません。

 不正資金の隠匿場所として、今回は次のものがありました。
 ・居宅内の和ダンスに作り込まれた隠し戸の中(法人税法違反)
 ・個人名義で契約したレンタル収納スペース内のスーツケースの中(法人税法違反)

 色々考えますね。それを発見するマルサに驚嘆です。 


( T. I. )

自筆証書遺言書保管制度

 令和2年7月10日より自筆証書遺言書保管制度が始まります。

 現状、自筆証書遺言書は被相続人の自宅に保管されることが多く、相続発生時に遺言書が見つからなかったり、その存在を相続人の方が知らなかったり、悪質なケースでは遺言書が改ざんされたり隠匿されたり、裁判所で検認が必要であったりと問題点や煩わしい点があります。

 そこで新たな制度では、法務局が自筆証書遺言書を預かり、相続が発生した時にその内容を証明するというものです。これにより上記の問題点が解決するため、自筆証書により遺言書を作成し所有している方、これから作成しようとしている方は是非この制度を利用したほうがよろしいと思います。

 

 遺言者の手続きとしては、

 ①遺言書を作成する

 ②住所地などの管轄法務局に保管申請の予約をする

 ③本人が保管の申請

  代理人等申請は×

  手数料は1通3,900円(印紙貼り付け)

  本人確認資料や住民票を添付

 ④不備が無ければ即日保管証を貰える

 ⑤保管証は様々な手続きに必要なので保存しておく

 となっています。

 

 相続人の手続きとしては、

 ①相続発生後に法定相続情報、または相続人の戸籍謄本等を用意する

 ②交付請求の予約をする(全国どこの法務局でも可)

 ③交付請求

  手数料は1通1,400円(印紙貼り付け)

 ④証明書(遺言書)を受け取る

  裁判所の検認は不要

 ⑤相続手続き

 となっています。

 

 注意点は、遺言書の内容が有効かどうかは法務局で判断してもらえませんので、ご自分で様式例などを参考にしながら作成する必要があります。保管申請は代理人にはできませんので本人が法務局に行く必要があります。保管書の存在を家族に知らせておく必要があります。保管の撤回や内容変更して再度保管申請する際、閲覧の際などにも都度手数料がかかります。

 良い点は、遺言書を失くすこともなく、改ざん隠匿されたりすることもなく、裁判所の検認も不要になることです。相続発生後に法務局に遺言書が保管されているかどうかを問い合わせることが出来ます。また相続人の方が遺言書閲覧もできますが、その際に法務局が他の相続人の方に遺言書を保管している旨を通知しますので、すべての相続人が遺言書の存在を知ることができます。

 

 制度、手続き、必要書類、手数料などについて詳しくは下記を参照してください。

 法務局における自筆証書遺言書保管制度について

 

 公正証書遺言書を作成する際には事前に公証人と相談できますが、自筆証書遺言の場合にはできませんので、特に注意する必要があります。

 いつまでも元気で丈夫と思っている方が殆どだと思いますが、あまり過信しすぎず(怒られそうですが)、早めのご準備も必要な場合もあると思いますので、専門家に相談して頂ければと思います。

 令和2年7月1日よりすでに受付は始まっていますので、参考にしてください。

 

 (小林)

2020年6月25日 (木)

法人保険と資金繰りについて

新型コロナウイルスの影響により様々なリスクに直面されている企業が多々いらっしゃると思います。
その中で今回は保険について取り上げたいと思います。

新型コロナウイルスの影響を受け、資金繰りが悪化している企業においては、
今こそ法人保険の見直しを検討してみてはいかがでしょうか。

節税保険に加入していて、今まで黒字だったのに今期は赤字に陥り資金繰りが厳しくなり、
運転資金の確保として解約を選択している企業も多々あると思います。
ただ、解約するタイミングを誤ると大損するので注意が必要です。

今回は、解約せずに資金を引き出したり、支払いと費用計上額を減らす方法等をご紹介します。


・契約者貸付制度
契約者貸付制度は、解約返戻金のある保険に加入している場合に限られますが、
解約返戻金の一定の範囲内で保険会社から審査無しでお金を借りることができます。凡そ70%~90%です。
年利は通常より高く2%~8%になっています。
令和2531日までに申請すると 930日までは無利息で借入可能となっておりました。

・年払いから月払いに変更
これから決算を迎える企業で、保険料の払込を減らしたかったり、
費用計上を減少させたい場合には、月払いに変更することによって保険料の支払いを繰り延べることができます。

・延長猶予
生命保険の保険料の払い込みの猶予期間を最長6カ月間できます。
令和2930日まで延長している保険会社が多いようです。

・払済保険
以後の保険料の支払いをやめるが、保障を継続したいときに利用できる制度に払済保険への変更があります。
保険料の払い込みを中止して、その時点での解約返戻金をもとに、保険期間をそのままにした保障額の少ない保険
(同じ種類の保険または養老保険)に変更する方法です。

新型コロナウイルスの問題が今後続く場合も考えられるため、保険契約について今一度現況の契約状況を確認し、
活用できるものがあれば活用しましょう。

ビッキー

2020年6月 3日 (水)

Jリーグの会員クラブに対して支出した広告宣伝費等の税務上の取扱いの明確化

 国税庁は、Jリーグからの、親会社がJリーグのクラブ経営の赤字補填のため、 自己の子会社等であるクラブ運営会社に対して金銭の支出等をした場合の税務上の取扱いについての照会について、下記のとおりで差し支えないとの回答を示しました。
 https://www.nta.go.jp/law/bunshokaito/hojin/080256/index.htm 

 ① 自己の子会社等であるクラブ運営会社に対して支出した広告宣伝費等の取扱い
 親会社(直接の親会社だけに限らず、例えば、親会社と同一の企業グループに属する関係会社やスポンサー企業で、当該クラブの事業活動を通じて広告宣伝効果を受けると認められるものを含みます。)が、各事業年度において自己の子会社等であるクラブ運営会社に対して支出した金銭の額のうち、広告宣伝費の性質を有すると認められる部分の金額は、これを支出した事業年度の損金の額に算入する。

 ② 親会社がクラブ運営会社の欠損金を補てんした場合の取扱い
 親会社が、クラブ運営会社の当該事業年度において生じた欠損金(Jリーグに関する事業から生じた欠損金に限ります。)を補填するため支出した金銭の額(既に貸付金等として経理していた金銭の額を含みます。)は、クラブ運営会社の当該事業年度において生じた欠損金額を限度として、特に弊害がない限り、広告宣伝費の性質を有するものとして取り扱われる。


 ③ 親会社がクラブ運営会社に対して行う低利又は無利息による融資の取扱い
 親会社が、新型コロナウイルスの感染拡大の影響によりクラブ運営会社の経営が困難になったことに伴い、復旧支援を目的として、相当の期間(通常の営業活動を再開するための復旧過程にある期間をいいます。)内に、当該クラブ運営会社に対して、低利又は無利息による融資を行った場合には、当該融資は正常な取引条件に従って行われたものとして取り扱われる。


 これまでプロ野球球団に対する支出については、次の個別通達が示されていました。
 「職業野球団に対して支出した広告宣伝費等の取扱について」(昭和29年8月10日直法1-147)、法人税基本通達9-4-6の3
  https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kobetsu/hojin/540810/01.htm 

 Jリーグ発足当時から同通達が適用できるのかどうか、という点が議論になっていましたが、
ようやく明確化されました。


(T.I.)

«所得税の予定納税の減額申請について